
「市長って実際どれぐらいもらっているの?」「年収って全国どれぐらい差があるの?」「市長の権限ってどこまで強いの?」
こうした疑問は選挙が近くなると必ず検索ニーズが高まります。本記事では 国・自治体の公的データベース、地方自治法、条例等の根拠をもとに整理した“事実ベース”の記事として、以下の内容を丁寧に解説します。
✔ 市長の年収(全国比較)
✔ 市長の権限・仕事内容
✔ 市長給与の仕組み(条例と法律)
✔ 自治体間の格差データ
✔ よくある疑問と比較ポイント
※ 本記事は公的根拠に基づき作成しており、主観や憶測は含みません。
皆さまの参考になれば幸いです。
1.市長の年収とは何か?制度的な前提
日本の市長は地方自治法に位置づけられている “普通地方公共団体の長” です。
これは国の機関ではなく、地方公共団体の最高責任者として、行政を執行する役割を持つリーダーです。
市長は住民の直接選挙によって選ばれるため、国会議員のように政党所属であっても、 政策と実務運営責任は住民に対して直接負う立場 となっています。
2.市長の権限・仕事内容(公的根拠ベース)
市長の主な権限と役割は以下のとおりです。
■ ① 予算案の作成(執行権限)
地方自治法では、市町村の予算案を作成する権限は 市長だけが持っている とされています。
市議会はその予算案を審議し、可決・修正・否決を行いますが、予算案そのものを作るのは市長の役割です。
これは自治体運営の実質的な“方向性”を決める重要な権限です。
■ ② 条例の執行
市議会で可決された条例や規則を実際に運用し、執行するのは市長です。
自治体の重要施策、多くの住民生活に関わる制度は 市長の実行力が大きく影響 します。
■ ③ 職員の統括
副市長や部長級職員の任命・指揮権は市長にあります。
日々の自治体運営は人(職員)を介して実行されるため、**市長=組織のトップ(CEO)**的な役割が強いです。
■ ④ 他機関との交渉・代表権
国・都道府県や他自治体、企業との協議や連携を行うのは基本的に市長です。
特に災害時や広域連携では、自治体の交渉力に直結する重要な役割となっています。
3.市長の年収(公的・自治体別データ)
■ 全国の市長給与(基本給ベース)
総務省が公表している「地方公務員給与の実態調査」を基に作成されたデータでは、全国の自治体の首長(市長・区長・町長・村長含む)の月額給与の傾向が見えています。
- 全国の首長の 平均月給(基本給ベース) は約 80万円前後
- これに各種手当(地域手当・期末手当など)が加わり、年収ベースで 約1,000万円〜2,000万円前後 となる自治体が一般的です。
また、政令指定都市や大都市では平均を大きく超える事例があります。
東洋経済オンラインが集計したデータでは、
👉 横浜市長の給与(基本給ベース)159.9万円/月が最も高い と報じられています。
※ これは基本給であり各種手当や期末手当は含まれていません。
■ 自治体例:中核自治体の給与
地方公共団体の公表資料(例:特別職給与比較など)を見ると、各市長の給与は自治体毎に条例で決定されています。
以下は実際の資料例です:
| 自治体名 | 市長給料(月額) |
|---|---|
| 碧南市(愛知) | 1,003,000円 |
| 大府市(愛知) | 1,053,000円 |
| 岩手県盛岡市 | 約1,138,000円(参考データ) |
※ このように市長の給料は自治体ごとの条例で明確に定められています。
4.年収の計算方法(公的ルール)
■ 給料(月額)
自治体ごとの条例で決まる固定給。
■ 地域手当
物価や地域格差を考慮した手当で、給与に対して数%加算される場合あり。
■ 期末手当(いわゆるボーナス)
条例に基づいて支給されるもので、多くの自治体は 基本給 × 月数 として設定されています。
■ 退職手当
任期満了や辞職時に支給されるもので、これも条例によって算出式が決まります。
5.なぜ市長報酬が自治体で差があるのか?
市長の報酬は地方自治法上、条例に基づいて定める必要がある とされています。これは憲法や法律の根拠がない限り報酬を支給できないという条例主義の原則によるものです。
そのため、自治体の財政力、都市規模、人口、生活水準などに応じて条例が設定され、報酬額に差が出ています。
6.全国での相対比較(基本給ランキング例)
総務省調査を基にしたランキングでは、横浜市長が突出して高い給与となっていますが、これは政令指定都市の給与が高い傾向によるものです。
一方で、中小規模の自治体では、月額が80万円〜100万円台という例も多いです。
7.市長の権限と市議会の関係
よく誤解されがちですが、
- 市長は行政の執行権を持つ
- 市議会は条例・予算の議決権を持つ
という役割分担になっており、どちらが“上”という関係ではありません。
例えば予算案は市長が作り、議会が決めます。
これは国の衆参両院と内閣の関係と似ており、それぞれの役割分担とチェックアンドバランスが成立しています。
8.市長の年収と一般労働者の比較
国税庁の統計によれば、日本の平均年収はおよそ400〜450万円程度です。それに対して市長の年収は1000万円前後が一般的であり、一般労働者の2倍以上の収入となっていますが、業務の責任と公共性を勘案した制度設計となっています。
※ 全国平均年収については国税庁の発表値を参照(公的統計データ)※
9.よくあるQ&A(事実ベース)
Q. 市長は退職金ももらえる?
A. 多くの自治体では条例に退職手当が規定されています。任期中満額支給など条件は条例により決められています。
Q. 同規模の市長でも報酬差があるのはなぜ?
A. 自治体ごとの条例設定によるもので、財政力や物価差などを勘案して決議されています。
10.まとめ:市長年収は「制度設計」と「自治体条例」が決める
- 市長の年収は国が一律に定めるものではない
- 地方自治法および各自治体条例に基づいて決まる
- 全国では月給80万円〜150万円程度が目安
- 報酬は基本給・地域手当・期末手当・退職手当で構成される
- 市長の権限は制度的に広く、予算権や条例執行権を持つ
📎 出典・根拠リスト(公的統計・条例等)
- 自治体条例による給与・報酬額の公開例(盛岡市ほか)
- 総務省「地方公務員給与実態調査」ベースの比較データ(東洋経済集計)
- 日本地方自治法における給与・条例主義原則(条文構造)
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