国際港湾都市・神戸市。1889年の市制施行から現在まで、136年の歴史があります。本記事では、初代市長から現職の久元喜造市長(第16代)まで、神戸市を支えてきた歴代市長を完全網羅します。
この記事で分かること:
- 神戸市歴代市長16名の完全リスト
- 各市長の在任期間と主な功績
- 阪神・淡路大震災からの復興
- 現市長・久元喜造氏のプロフィールと実績
- 次回市長選挙の情報
📢 重要なお知らせ:
次回の神戸市長選挙は2025年11月投開票予定です。本記事は選挙前の参考資料としてもご活用いただけます。
目次
神戸市とは?基本情報
神戸市の概要
項目 | 内容 |
---|---|
市名 | 神戸市(こうべし) |
所在地 | 兵庫県南東部 |
市制施行 | 1889年(明治22年)4月1日 |
政令指定都市移行 | 1956年(昭和31年)9月1日 |
人口 | 約152万人(2025年1月現在) |
面積 | 557.02km² |
行政区 | 9区(東灘区・灘区・中央区・兵庫区・北区・長田区・須磨区・垂水区・西区) |
特徴 | 国際港湾都市、兵庫県庁所在地 |
神戸市の特徴:
- 日本を代表する国際港湾都市
- 1868年の開港以来、国際貿易の拠点
- 「港」「山」「海」が調和する美しい景観
- 異国情緒あふれる街並み(北野異人館街など)
- 1995年阪神・淡路大震災からの復興都市

市長の役割と選挙制度
市長の権限と責務
市長の主な役割:
- 市政の統括:市の行政全般を統括
- 予算の編成・執行:年間予算約9,000億円を管理
- 条例案の提出:市議会に政策を提案
- 職員の任免:約16,000人の市職員を統括
- 市の代表:対外的に神戸市を代表
市長選挙の仕組み
項目 | 内容 |
---|---|
選挙権 | 18歳以上の神戸市民 |
被選挙権 | 25歳以上の日本国民 |
任期 | 4年 |
多選制限 | なし(条例による制限なし) |
選挙方式 | 直接選挙(市民による直接投票) |
投票日 | 通常、任期満了の30日前 |
歴代市長16名の完全一覧表
神戸市の市制施行(1889年)以降、16名の市長が神戸市の発展に尽力してきました。以下は公的資料に基づく歴代市長の一覧です。
神戸市歴代市長一覧
代 | 氏名 | 在任期間 | 主な時代背景・特記事項 |
---|---|---|---|
初代 | 鳴瀧幸恭 (なるたき ゆきやす) | 明治22年5月21日~ 明治34年5月20日 (1889年~1901年) | 市制施行時の初代市長 約12年在任 |
2代 | 坪野平太郎 (つぼの へいたろう) | 明治34年5月27日~ 明治38年3月17日 (1901年~1905年) | 日露戦争期(1904-05)の市政 |
3代 | 水上浩躬 (みずかみ ひろみ) | 明治38年9月27日~ 明治42年7月23日 (1905年~1909年) | 明治後期の市政運営 |
4代 | 鹿嶋房次郎 (かしま ふさじろう) | 明治43年2月28日~ 大正9年3月12日 (1910年~1920年) | 大正デモクラシー期 約10年在任 |
5代 | 櫻井鐵太郎 (さくらい てつたろう) | 大正9年10月18日~ 大正11年5月27日 (1920年~1922年) | 短期間での交代 |
6代 | 石橋為之助 (いしばし ためのすけ) | 大正11年12月22日~ 大正14年6月3日 (1922年~1925年) | 関東大震災(1923年)後の時期 |
7代 | 黒瀬弘志 (くろせ ひろし) | 大正14年8月17日~ 昭和8年8月16日 (1925年~1933年) | 昭和恐慌期 約8年在任 |
8代 | 勝田銀次郎 (かつた ぎんじろう) | 昭和8年12月21日~ 昭和16年12月20日 (1933年~1941年) | 戦時体制への移行期 約8年在任 |
9代 | 野田文一郎 (のだ ぶんいちろう) | 昭和17年1月8日~ 昭和20年7月20日 (1942年~1945年) | 第二次世界大戦期 神戸大空襲(1945年) |
10代 | 中井一夫 (なかい かずお) | 昭和20年8月11日~ 昭和22年2月28日 (1945年~1947年) | 終戦直後の混乱期 短期間での交代 |
11代 | 小寺謙吉 (こでら けんきち) | 昭和22年4月7日~ 昭和24年9月27日 (1947年~1949年) | 戦後復興期 ※11代目の1期目 |
12代 | 原口忠次郎 (はらぐち ちゅうじろう) | 昭和24年11月25日~ 昭和44年11月19日 (1949年~1969年) | 🏆 在任期間最長(20年) 高度経済成長期 政令指定都市移行(1956年) |
13代 | 宮崎辰雄 (みやざき たつお) | 昭和44年11月20日~ 平成元年11月19日 (1969年~1989年) | 20年の長期政権 ポートアイランド建設 六甲アイランド建設 |
14代 | 笹山幸俊 (ささやま ゆきとし) | 平成元年11月20日~ 平成13年11月19日 (1989年~2001年) | 12年在任 🏢 阪神・淡路大震災(1995年) 震災からの復興を指揮 |
15代 | 矢田立郎 (やだ たつお) | 平成13年11月20日~ 平成25年11月19日 (2001年~2013年) | 12年在任 震災復興の完成 神戸空港開港(2006年) |
16代 | 久元喜造 (ひさもと きぞう) | 平成25年11月20日~ 現在 (2013年~) | 🔵 現職 総務官僚出身 「Be Kobe」ブランド推進 医療産業都市構想 |
📌
補足事項:
- 在任期間最長は原口忠次郎氏(12代、20年)と宮崎辰雄氏(13代、20年)
- 政令指定都市移行は原口忠次郎市長時代(1956年)
- 阪神・淡路大震災は笹山幸俊市長時代(1995年)
- 現市長・久元喜造氏は久元喜造公式ウェブサイトで「第16代神戸市長」と明記されています
市制施行から政令市までの歴史
1889年:神戸市誕生
市制施行の背景:
- 1889年4月1日:市制施行により神戸市誕生
- 1868年:神戸港開港(明治維新)
- 初代市長:鳴瀧幸恭氏が就任
- 特徴:国際貿易港として発展
1956年:政令指定都市へ
🏆 政令指定都市移行の意義
移行時期:1956年(昭和31年)9月1日
当時の市長:原口忠次郎氏(第12代)
移行時の状況:
- 大阪市、名古屋市、京都市、横浜市に次ぐ5番目の政令市
- 都市計画の決定権限を獲得
- 保健所・児童相談所の独自運営が可能に
阪神・淡路大震災と復興
1995年1月17日:未曾有の災害
🏢 阪神・淡路大震災の概要
発生日時:1995年(平成7年)1月17日 午前5時46分
当時の市長:笹山幸俊氏(第14代)
被害状況:
- マグニチュード:7.3
- 神戸市内の死者:4,571名
- 全壊家屋:約6万7千棟
- 避難者数:最大31万6,678人
復興への道のり
笹山幸俊市長(1995年当時)、矢田立郎市長(2001年~2013年)の時代を通じて、神戸市は「創造的復興」を遂げました。
時期 | 主な取り組み |
---|---|
1995年~1997年 | • 緊急復旧期 • インフラの復旧 • 仮設住宅の建設 • 瓦礫の撤去 |
1998年~2000年 | • 本格復興期 • 恒久住宅の建設 • 商店街・商業施設の再建 • 「神戸ルミナリエ」開始(1995年~) |
2001年~2005年 | • 創造的復興期 • 医療産業都市構想 • 神戸空港建設着手 |
2006年~現在 | • 新たな発展期 • 神戸空港開港(2006年) • スーパーコンピュータ「京」設置(2012年) • 「Be Kobe」ブランド構築 |
震災の教訓と防災対策
神戸市の防災対策:
- 地域防災計画の策定:震災の教訓を活かした計画
- 防災福祉コミュニティの結成:地域の防災組織
- 備蓄物資の充実:食料・飲料水・医薬品
- 防災訓練の実施:1月17日「防災とボランティアの日」
- 災害時要援護者支援体制:高齢者・障がい者への配慮
現市長・久元喜造氏
久元喜造市長プロフィール
🔵 第16代神戸市長
氏名 | 久元喜造(ひさもと きぞう) |
生年月日 | 1954年(昭和29年)2月1日 |
年齢 | 70歳(2025年1月現在) |
出身 | 兵庫県神戸市兵庫区 |
学歴 | 神戸市立川池小学校、神戸市立小部小学校、神戸市立山田中学校、灘高等学校、東京大学法学部卒業 |
経歴 | 1976年旧自治省入省、総務省自治行政局長などを歴任 2012年11月 神戸市副市長 2013年11月 神戸市長就任 |
現任期 | 2021年11月~2025年11月(3期目) |
家族 | 妻は国立音楽大学教授でピアニストの久元祐子 |
久元市政の主な実績(2013年~現在)
🎯 重点政策と成果
1. 子育て・教育の充実
- 保育所等の整備推進
- 中学校給食の全校実施(2017年)
- 小児医療費助成の拡充
- 放課後児童クラブの充実
2. 医療産業都市構想
- ポートアイランドを医療関連企業の集積地に
- 理化学研究所、先端医療センターなど誘致
- 約380社・団体が進出
- 雇用創出約1万人
3. 「Be Kobe」ブランド構築
- 神戸のシティプロモーション
- メリケンパークの「BE KOBE」モニュメント
- 若者・ファミリー層の転入促進
- SNSでの情報発信強化
4. スーパーコンピュータ拠点
- 「京」の後継機「富岳」設置(2020年)
- 計算速度世界一を複数回達成
- 科学技術の国際拠点化
5. 都市機能の強化
- 三宮再整備の推進
- ウォーターフロント開発
- 地下鉄海岸線の延伸検討
選挙結果の推移
選挙 | 年 | 得票数 | 得票率 | 特記事項 |
---|---|---|---|---|
初当選 | 2013年 | 約30万票 | 50.5% | 総務官僚から転身 |
2期目 | 2017年 | 約43万票 | 69.7% | 圧倒的支持で再選 |
3期目 | 2021年 | 約44万票 | 77.0% | 過去最高得票率 |
次回市長選挙情報
📅 2025年神戸市長選挙
任期満了日 | 2025年11月19日 |
選挙日程(予定) | 2025年10月12日告示、10月26日投開票 |
投票資格 | 2007年11月20日以前に生まれた神戸市民 |
投票時間 | 午前7時~午後8時(通常) |
期日前投票 | 告示翌日から可能 |
⚠️ 注意事項:
- 正式な日程は神戸市選挙管理委員会が告示します
- 投票には投票所入場整理券が必要です(郵送されます)
- 不在者投票・期日前投票も可能です
直近の選挙人名簿登録者数(2025年3月3日現在)
神戸市:1,234,492人(神戸市HPより)
主な争点予測
2025年市長選挙の注目ポイント:
- 人口減少対策
- 若年層・ファミリー層の定住促進
- 子育て支援のさらなる充実
- 魅力的な雇用の創出
- 三宮再整備
- 神戸の玄関口の機能強化
- 商業・業務機能の集積
- 回遊性の向上
- 防災・減災対策
- 阪神・淡路大震災から30年
- 南海トラフ巨大地震への備え
- 豪雨災害対策
- 財政運営
- 健全財政の維持
- 神戸空港・市営地下鉄の経営改善
- 効率的な行政運営
- 医療・福祉の充実
- 高齢化社会への対応
- 医療産業都市のさらなる発展
- 地域包括ケアシステム
投票に行こう!
あなたの一票が神戸の未来を決めます:
- 投票率が高いほど、より多くの市民の声が反映されます
- 2021年市長選挙の投票率は約40%でした
- 特に若年層の投票率向上が課題です
- 期日前投票を活用すれば、忙しい方でも投票できます
📍 投票所確認方法:
- 神戸市選挙管理委員会の公式サイト
- 郵送される投票所入場整理券
- 各区役所での問い合わせ
神戸市での暮らし情報
神戸市への転居を検討している方、神戸市民の方向けの生活情報をご紹介します。
神戸市の住みやすさ
項目 | 評価・内容 |
---|---|
交通アクセス | ⭐⭐⭐⭐☆ • 新幹線:新神戸駅 • 大阪まで約20分 • 関西国際空港まで約70分 • 神戸空港あり |
買い物環境 | ⭐⭐⭐⭐⭐ • 三宮、元町に大型商業施設集積 • ハーバーランドのumieなど • 各区に商店街 |
子育て環境 | ⭐⭐⭐⭐☆ • 中学校給食実施 • 小児医療費助成(中学3年生まで) • 公園・児童館が充実 |
医療環境 | ⭐⭐⭐⭐⭐ • 神戸大学病院など大病院多数 • 医療産業都市で先端医療 • 診療所も充実 |
教育環境 | ⭐⭐⭐⭐⭐ • 神戸大学など高等教育機関充実 • 灘高校など進学校多数 • 教育水準が高い |
自然環境 | ⭐⭐⭐⭐⭐ • 六甲山の緑豊か • 海と山が近い • 景観が美しい |
家賃相場 | ⭐⭐⭐☆☆ • 1K:5~7万円(駅近) • 2LDK:8~12万円 • 大阪より割安 |
区別の特徴
東灘区
特徴:
- 神戸市の東端
- 住吉・御影など高級住宅街
- 甲南大学など教育施設
- 家賃:やや高め
灘区
特徴:
- 灘五郷の酒造地帯
- 神戸大学など学生街
- 六甲山の麓
- 家賃:中程度
中央区
特徴:
- 市の中心部
- 三宮、元町、旧居留地
- 商業・業務の集積地
- 家賃:高め
兵庫区
特徴:
- 下町情緒の残る地域
- 神戸駅周辺は再開発進行中
- 歴史ある商店街
- 家賃:やや安め
北区
特徴:
- 市内最大の面積
- 有馬温泉など観光地
- 自然豊かな住環境
- 家賃:安め
長田区
特徴:
- 震災で大きな被害
- 多文化共生の街
- 下町の雰囲気
- 家賃:安め
須磨区
特徴:
- 須磨海岸で有名
- 須磨水族館(リニューアル中)
- 住宅街が中心
- 家賃:中程度
垂水区
特徴:
- 明石海峡大橋の起点
- マリンピア神戸など商業施設
- ファミリー層に人気
- 家賃:中程度
西区
特徴:
- 人口が最も多い区
- ニュータウン開発
- 若いファミリー層多い
- 家賃:やや安め
神戸市の観光スポット
🎯 必見!神戸の観光地
1. 北野異人館街
- 明治・大正期の洋館が残る
- 風見鶏の館、萌黄の館など
- 異国情緒あふれる街並み
2. メリケンパーク・ハーバーランド
- 神戸港のウォーターフロント
- 神戸ポートタワー(2024年リニューアル)
- 「BE KOBE」モニュメント
- umie(大型商業施設)
3. 南京町(中華街)
- 日本三大チャイナタウンの一つ
- 中華料理店・雑貨店が密集
- 春節祭など年間イベント充実
4. 六甲山
- 標高931mの山
- 六甲山牧場、六甲ガーデンテラス
- 1000万ドルの夜景
- ハイキング・登山で人気
5. 有馬温泉
- 日本三古湯の一つ
- 金泉・銀泉の二つの温泉
- 都心から約30分でアクセス
- 豊臣秀吉ゆかりの温泉地
6. 神戸どうぶつ王国
- 全天候型動物園
- 動物との距離が近い
- 家族連れに人気
神戸の名物・グルメ
🍴 神戸の美味しいもの
- 神戸ビーフ:世界的ブランドの和牛。とろけるような食感
- 南京町の中華料理:豚まん、北京ダックなど本格中華
- 洋菓子:モロゾフ、ユーハイムなど老舗多数
- 日本酒:灘五郷の銘酒。白鶴、菊正宗など
- 明石焼き(玉子焼き):たこ焼きのルーツ
- そばめし:神戸発祥のB級グルメ
- いかなごのくぎ煮:春の風物詩
まとめ:神戸市131年の歴史と未来
1889年の市制施行から現在まで、神戸市は131年の歴史を歩んできました。
📊 神戸市の変遷
🌅 開港期 (1868~1920年代) | 1868年の開港により、国際貿易都市として発展。初代市長・水島七兵衛のもと、近代都市の基礎が築かれました。 |
📈 発展期 (1930年代~1980年代) | 戦災からの復興を経て、政令指定都市に移行(1956年)。ポートアイランド、六甲アイランドなど人工島を建設し、港湾都市として繁栄しました。 |
🏢 震災と復興 (1995年~2000年代) | 阪神・淡路大震災で壊滅的被害。しかし、市民・行政が一体となり、「創造的復興」を実現。震災の教訓を世界に発信しています。 |
🚀 新たな発展 (2010年代~現在) | 久元喜造市長のもと、医療産業都市、スーパーコンピュータ拠点として発展。「Be Kobe」のブランディングで若者・ファミリー層の定住促進に取り組んでいます。 |
神戸市の強み
✅ 美しい景観
海と山が近接し、「1000万ドルの夜景」と称される美しい景観。異国情緒あふれる街並みが魅力。
✅ 国際性
開港以来150年以上の歴史。多文化共生が進み、国際的なビジネス環境が整っています。
✅ 先端産業の集積
医療産業都市として約380社・団体が集積。スーパーコンピュータ「富岳」など、科学技術の最先端を走ります。
✅ 豊かな食文化
神戸ビーフ、洋菓子、日本酒など、世界に誇るグルメの街。多様な食文化が楽しめます。
✅ 震災の教訓
阪神・淡路大震災の経験を活かし、防災先進都市として世界に貢献。減災・防災のノウハウを持ちます。
2025年市長選挙への期待
神戸市民の皆様へ:
2025年11月に予定されている市長選挙は、神戸市の未来を決める重要な選挙です。
期待される政策:
- 🏠 住みたい街・神戸:若者・ファミリー層の定住促進
- 🛡️ 安全・安心:南海トラフ地震への備え
- 🌍 持続可能な社会:脱炭素・SDGsの推進
- 💼 経済の活性化:医療産業都市のさらなる発展
- 🎓 教育・子育て:次世代を育てる環境整備
📢 投票に行きましょう!
あなたの一票が、神戸市の未来を作ります。必ず投票所に足を運んでください。
