神奈川県第2の都市・川崎市。1924年の市制施行から現在まで、102年の歴史があります。本記事では、初代市長から現職の福田紀彦市長まで、川崎市を支えてきた歴代市長を完全網羅します。
この記事で分かること:
- 川崎市歴代市長の完全リスト
- 各市長の在任期間と主な功績
- 市制施行から政令指定都市への歩み
- 現市長・福田紀彦氏のプロフィールと実績
- 次回市長選挙の情報
📢 重要なお知らせ:
次回の川崎市長選挙は2025年10月26日投開票予定です。本記事は選挙前の参考資料としてもご活用いただけます。
目次
川崎市とは?基本情報
川崎市の概要
項目 | 内容 |
---|---|
市名 | 川崎市(かわさきし) |
所在地 | 神奈川県北東部 |
市制施行 | 1924年(大正13年)7月1日 |
政令指定都市移行 | 1972年(昭和47年)4月1日 |
人口 | 約155万人(2025年1月現在) |
面積 | 144.35km² |
行政区 | 7区(川崎区・幸区・中原区・高津区・多摩区・宮前区・麻生区) |
特徴 | 非都道府県庁所在地で唯一の人口100万人超の都市 |
川崎市の特徴:
- 東京都と横浜市に挟まれた立地
- 政令指定都市20市の中で面積最小
- 財政力指数1.02(2022年度)で政令市トップクラス
- 工業都市から住宅都市への転換
- 多摩川を境に東京都と接する

市長の役割と選挙制度
市長の権限と責務
市長の主な役割:
- 市政の統括:市の行政全般を統括
- 予算の編成・執行:年間予算約8,000億円を管理
- 条例案の提出:市議会に政策を提案
- 職員の任免:約14,000人の市職員を統括
- 市の代表:対外的に川崎市を代表
市長選挙の仕組み
項目 | 内容 |
---|---|
選挙権 | 18歳以上の川崎市民 |
被選挙権 | 25歳以上の日本国民 |
任期 | 4年 |
多選制限 | なし(条例による制限なし) |
選挙方式 | 直接選挙(市民による直接投票) |
投票日 | 通常、任期満了の30日前 |
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歴代市長完全一覧表
川崎市の市制施行(1924年)以降、12名の市長が川崎市の発展に尽力してきました。以下は公的資料に基づく歴代市長の一覧です。
川崎市歴代市長一覧
№ | 氏名 | 在任期間 | 時代区分・特記事項 |
---|---|---|---|
■ 戦前・戦中期(官選市長) | |||
1 | 石井泰助 (いしい たいすけ) | 1924年10月18日~ 1929年3月11日 | 官選期 市制施行時の初代市長 |
2 | 春藤嘉平 (しゅんどう かへい) | 1929年3月11日~ 1930年11月11日 ※開始日は資料により3月2日説あり | 官選期 短期間での交代 |
3 | 百済文輔 (くだら ふみすけ) | 1931年8月22日~ 1932年6月27日 | 官選期 短期間での交代 |
4 | 中屋重治 (なかや しげはる) | 1932年8月13日~ 1935年3月27日 | 官選期 |
5 | 芝辻一郎 (しばつじ いちろう) | 1935年9月14日~ 1939年9月13日 | 官選期 |
6 | 村井八郎 (むらい はちろう) | 1940年5月13日~ 1944年5月12日 | 官選期 戦時下の市政 |
7 | 江辺清夫 (えばえ きよお) | 1944年5月23日~ 1946年6月10日 | 官選期 戦中~終戦直後 |
■ 戦後期(公選市長) | |||
8 | 金刺不二太郎 (かねさし ふじたろう) | 1946年8月1日~ 1971年4月29日 | 🏆 戦後初の公選市長 🏆 在任期間最長(約25年) 高度経済成長期の川崎を牽引 川崎市名誉市民 |
9 | 伊藤三郎 (いとう さぶろう) | 1971年4月30日~ 1989年11月19日 | 🏆 政令指定都市移行(1972年) 約18年の長期政権 革新系市政 |
10 | 高橋清 (たかはし きよし) | 1989年11月20日~ 2001年11月19日 | 12年在任 バブル崩壊後の市政運営 |
11 | 阿部孝夫 (あべ たかお) | 2001年11月20日~ 2013年11月19日 | 12年在任 財政再建と行政改革 |
12 | 福田紀彦 (ふくだ のりひこ) | 2013年11月20日~ 現在 | 🔵 現職 史上最年少当選(41歳) 3期目(2021年~) 子育て・教育改革推進 |
- 補足事項
- 在任期間最長は金刺不二太郎氏(第8代、約25年)
- 政令指定都市移行は伊藤三郎市長時代(1972年)
- 現市長・福田紀彦氏は川崎市公式サイト「市長の部屋」で現職として掲載されています
- 戦前期(1~7代)は官選市長、戦後期(8代~)は公選市長です
市制施行から政令市までの歴史
1924年:川崎市誕生
市制施行の背景:
- 1924年7月1日:川崎町と御幸村が合併し、川崎市誕生
- 人口:約48,000人でスタート
- 面積:約11.8km²(現在の約1/12)
- 産業:京浜工業地帯の中核として発展
高度経済成長期:工業都市への発展
1950年代~1970年代:
- 東芝、日本鋼管(現JFE)、昭和電工など大企業の進出
- 京浜工業地帯の中核として急速に工業化
- 人口急増(1960年:約63万人→1970年:約105万人)
- 公害問題の深刻化(大気汚染、川崎公害訴訟)
1972年:政令指定都市へ
🏆 政令指定都市移行の意義
移行時期:1972年(昭和47年)4月1日
移行時の状況:
- 人口:約105万人
- 5区体制でスタート(川崎区・幸区・中原区・高津区・多摩区)
- 後に宮前区(1982年)、麻生区(1982年)を新設し現在の7区体制に
政令市の権限:
- 都市計画の決定権限
- 児童相談所の設置
- 保健所の独自運営
- 教職員の人事権(一部)
公害から環境都市へ
時期 | 主な取り組み |
---|---|
1960年代 | • 深刻な大気汚染・水質汚濁 • 「公害の街」として全国的に知られる • 市民運動の高まり |
1970年代 | • 公害防止条例の制定 • 企業との公害防止協定 • 環境局の設置 |
1980年代~ | • 環境改善の成果が顕著に • 青空が戻る • 工業都市から複合都市へ転換 |
現在 | • 環境技術の世界的拠点 • カーボンニュートラル推進 • 脱炭素戦略「かわさきカーボンゼロチャレンジ2050」 |
現市長・福田紀彦氏
福田紀彦市長プロフィール
🔵 第13代川崎市長
氏名 | 福田紀彦(ふくだ のりひこ) |
生年月日 | 1972年(昭和47年)4月20日 |
年齢 | 52歳(2025年1月現在) |
出身 | 神奈川県川崎市 |
学歴 | 川崎市立長沢小・中学校 米国ファーマン大学卒業(政治学専攻) |
経歴 | 神奈川県議会議員(2期) 川崎市長(3期目) |
初当選 | 2013年11月(41歳で史上最年少当選) |
現任期 | 2021年11月~2025年10月 |
家族 | 妻、子ども3人の5人家族 |
福田市政の主な実績(2013年~現在)
🎯 重点政策と成果
1. 子育て・教育の充実
- 待機児童ゼロの達成(2017年・2018年)
- 保育所等の整備(約2万人分の定員増)
- 小児医療費助成の拡充
- 35人学級の段階的導入
- 学校給食センターの整備
2. 防災・減災対策
- 防災アプリ「かわさき防災アプリ」導入
- 浸水対策の強化
- 帰宅困難者対策の充実
- 避難所の機能強化
3. 経済・産業振興
- 川崎駅周辺の再開発推進
- 羽田連絡道路の整備
- キングスカイフロント(生命科学・環境分野の国際戦略拠点)の発展
- 中小企業支援の強化
4. 環境・脱炭素
- 「かわさきカーボンゼロチャレンジ2050」策定
- 再生可能エネルギーの導入推進
- 環境技術の国際展開
5. 多文化共生
- ヘイトスピーチ対策条例の制定(全国初)
- 外国人市民への支援強化
- 多言語対応の充実
選挙結果の推移
選挙 | 年 | 得票数 | 得票率 | 特記事項 |
---|---|---|---|---|
初当選 | 2013年 | 約18万票 | 47.4% | 41歳で史上最年少当選 |
2期目 | 2017年 | 約40万票 | 65.5% | 史上最多得票で再選 |
3期目 | 2021年 | 約43万票 | 68.3% | 史上最多得票を更新 |
次回市長選挙情報
📅 2025年川崎市長選挙
任期満了日 | 2025年11月18日 |
選挙日程(予定) | 2025年10月12日告示、10月26日投開票 |
投票資格 | 2007年10月27日以前に生まれた川崎市民 |
投票時間 | 午前7時~午後8時(通常) |
期日前投票 | 告示翌日から可能 |
主な争点予測
2025年市長選挙の注目ポイント:
- 子育て支援のさらなる充実
- 保育の質の向上
- 学童保育の拡充
- 教育環境の整備
- 高齢化社会への対応
- 介護サービスの充実
- 地域包括ケアシステム
- 高齢者の社会参加支援
- 防災・減災対策
- 多摩川の浸水対策
- 地震対策の強化
- 避難所の機能向上
- 財政運営
- 健全財政の維持
- 効率的な行政運営
- 市民サービスの質向上
- 都市開発と環境の両立
- 川崎駅周辺の再開発
- 脱炭素社会の実現
- 緑の保全と創出
投票に行こう!
あなたの一票が川崎の未来を決めます:
- 投票率が高いほど、より多くの市民の声が反映されます
- 2021年市長選挙の投票率は約44%でした
- 特に若年層の投票率向上が課題です
- 期日前投票を活用すれば、忙しい方でも投票できます
📍 投票所確認方法:
- 川崎市選挙管理委員会の公式サイト
- 郵送される投票所入場整理券
- 各区役所での問い合わせ
川崎市での暮らし情報
川崎市への転居を検討している方、川崎市民の方向けの生活情報をご紹介します。
川崎市の住みやすさ
項目 | 評価・内容 |
---|---|
交通アクセス | ⭐⭐⭐⭐⭐ • 東京駅まで約15分(川崎駅から) • 品川駅まで約7分 • 羽田空港まで約15分 • 横浜駅まで約8分 |
買い物環境 | ⭐⭐⭐⭐⭐ • ラゾーナ川崎、川崎ルフロンなど大型商業施設充実 • 武蔵小杉の再開発で商業施設増加 • 各駅周辺に商店街 |
子育て環境 | ⭐⭐⭐⭐☆ • 待機児童対策の充実 • 小児医療費助成(中学3年生まで) • 公園・児童館が各地に |
医療環境 | ⭐⭐⭐⭐⭐ • 市立病院2か所、大学病院多数 • 救急医療体制が充実 • 診療所・クリニックも多い |
教育環境 | ⭐⭐⭐⭐☆ • 公立小中学校の教育水準が高い • 35人学級の導入 • 私立中高も選択肢豊富 |
家賃相場 | ⭐⭐⭐☆☆ • 1K:6~8万円(駅近) • 2LDK:10~15万円 • 東京23区より割安 |
区別の特徴
川崎区
特徴:
- 市の中心部・商業地区
- 川崎駅周辺は大規模開発進行中
- 工業地帯と住宅地が混在
- 家賃:やや高め
幸区
特徴:
- 最も面積が小さい区
- 新川崎駅周辺は開発進む
- 住宅地が中心
- 家賃:中程度
中原区
特徴:
- 武蔵小杉の大規模再開発
- 人口最多の区
- タワーマンション多数
- 家賃:高め
高津区
特徴:
- 溝の口駅周辺が中心
- 住宅地と商業地のバランス良好
- 子育て世代に人気
- 家賃:中程度
多摩区
特徴:
- 登戸・向ヶ丘遊園が中心
- 閑静な住宅街
- 大学が多く学生街の雰囲気
- 家賃:やや安め
宮前区
特徴:
- 丘陵地帯の閑静な住宅街
- 緑が多く自然環境良好
- ファミリー層に人気
- 家賃:中程度
麻生区
特徴:
- 市内で最も新しい区(1982年)
- 新百合ヶ丘が中心
- 文化施設・商業施設充実
- 家賃:中~やや高め
川崎市の主要駅
駅名 | 路線 | 特徴 |
---|---|---|
川崎駅 | JR東海道線 JR京浜東北線 | 市の玄関口。ラゾーナ川崎など商業施設充実。東京・横浜へのアクセス抜群 |
武蔵小杉駅 | JR横須賀線 JR南武線 東急東横線 東急目黒線 | 大規模再開発で注目。タワーマンション林立。4路線利用可能で利便性高い |
溝の口駅 | JR南武線 東急田園都市線 | 高津区の中心。商業施設充実。渋谷へのアクセス良好 |
登戸駅 | JR南武線 小田急小田原線 | 多摩区の中心。新宿へのアクセス良好。向ヶ丘遊園駅も近い |
新百合ヶ丘駅 | 小田急小田原線 | 麻生区の中心。文化施設・商業施設充実。新宿まで快速で約30分 |
川崎市の観光スポット
🎯 おすすめ観光地
1. 川崎大師(平間寺)
- 関東三大厄除け大師の一つ
- 初詣の人出は全国トップクラス(約300万人)
- 参道には名物「久寿餅」の店が並ぶ
2. ラゾーナ川崎プラザ
- 川崎駅直結の大型ショッピングモール
- 約330店舗が出店
- 映画館、レストラン街も充実
3. 川崎マリエン(川崎市港湾振興会館)
- 地上51mの展望室から東京湾を一望
- 入場無料
- 夜景スポットとしても人気
4. 藤子・F・不二雄ミュージアム
- ドラえもんの作者・藤子・F・不二雄の作品を展示
- 原画約5万点を収蔵
- 完全予約制(ローソンチケット)
5. 生田緑地
- 市内最大の緑地(約95ha)
- 岡本太郎美術館、日本民家園、プラネタリウムなど施設充実
- 自然観察・ピクニックに最適
川崎市の名物・グルメ
🍴 川崎の美味しいもの
- 久寿餅(くずもち):川崎大師名物。450年の歴史を持つ伝統菓子
- とんかつ:「かつ善」など有名店多数
- ラーメン:武蔵小杉・川崎駅周辺に激戦区
- インド料理:川崎駅周辺に本格的な店が多い
- 中華料理:多様な中華料理店が集積
まとめ:川崎市102年の歴史と未来
1924年の市制施行から現在まで、川崎市は102年の歴史を歩んできました。
📊 川崎市の変遷
🌅 市制施行期 (1924~1950年代) | 人口約48,000人の小都市からスタート。初代市長・井上敬次郎のもと、市政の基礎を確立しました。 |
🏭 工業都市化 (1950年代~1970年代) | 京浜工業地帯の中核として急速に発展。人口が100万人を突破し、1972年に政令指定都市に移行。一方で公害問題が深刻化しました。 |
🌱 環境改善期 (1980年代~2000年代) | 公害対策の成果が現れ、「公害の街」から脱却。工業都市から複合都市への転換が進みました。 |
🚀 発展期 (2010年代~現在) | 福田紀彦市長のもと、子育て支援・防災対策・環境技術で全国をリード。人口155万人の大都市として、さらなる発展を目指しています。 |
川崎市の強み
✅ 抜群の立地
東京と横浜に挟まれ、羽田空港も至近。交通利便性は全国トップクラス。
✅ 強固な財政基盤
財政力指数1.02で政令市トップクラス。安定した行政サービスを提供できる財政力。
✅ 多様性と共生
外国人市民比率3.4%。多文化共生の先進都市として、全国のモデルに。
✅ 環境技術の集積
「公害の街」から「環境技術の街」へ。脱炭素社会実現に向けた取り組みで世界をリード。
✅ 子育てしやすい街
待機児童対策、小児医療費助成など、子育て支援が充実。若い世代の転入が続いています。
2025年市長選挙への期待
川崎市民の皆様へ:
2025年10月に予定されている市長選挙は、川崎市の未来を決める重要な選挙です。
期待される政策:
- 🏠 住みやすい街づくり:子育て・教育・福祉の充実
- 🛡️ 安全・安心:防災・減災対策の強化
- 🌍 持続可能な社会:脱炭素・環境保全
- 💼 経済の活性化:雇用創出・中小企業支援
- 🤝 多文化共生:誰もが暮らしやすい社会
📢 投票に行きましょう!
あなたの一票が、川崎市の未来を作ります。必ず投票所に足を運んでください