日本国内のキャッシュレス決済市場は、かつてないスピードで拡大を続けています。経済産業省の発表によると、2023年のキャッシュレス決済比率は39.3%に到達。その決済額の約8割を占めているのが「クレジットカード」です。
「どのカード会社が一番勢いがあるのか?」「シェアが高いカードを選ぶメリットは?」
本記事では、各社の最新決算資料(2024年度最新データ)を徹底分析し、日本のクレジットカード業界の「取扱高(ショッピング取扱高)」をベースにした最新ランキングを公開します。
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1. クレジットカード業界の「売上」とは何を指すのか?
ランキングを見る前に、業界特有の指標を理解しておく必要があります。カード会社の規模を測る指標は主に3つあります。
- ショッピング取扱高: その会社のカードで年間どれだけの決済が行われたか(最も重要な市場シェア指標)。
- 営業収益: 加盟店手数料やリボ払い利息など、会社の直接的な売上。
- 有効会員数: 実際にカードを持っている人の数。
本記事では、市場への影響力が最も色濃く反映される**「ショッピング取扱高」**を基準に順位を決定しています。
2. 日本のクレジットカード会社 取扱高ランキングTOP10
| 順位 | 企業名 | 主な発行カード | 年間取扱高(推計/実績) | 前年比トレンド |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 楽天カード | 楽天カード | 約21.1兆円 | 増加(2桁成長) |
| 2位 | 三菱UFJニコス | 三菱UFJカード、VIASO | 約17.5兆円 | 安定 |
| 3位 | 三井住友カード | 三井住友カード(NL) | 約17.2兆円 | 急増(Olive好調) |
| 4位 | イオンフィナンシャル | イオンカード | 約7.0兆円 | 安定(生活密着) |
| 5位 | JCB | JCB一般カード | 約6.8兆円* | 増加 |
| 6位 | セディナ(SMFS) | セディナカード | 約5.0兆円 | 統合による安定 |
| 7位 | クレディセゾン | セゾンカード | 約4.9兆円 | 横ばい |
| 8位 | エポスカード | エポスカード | 約3.1兆円 | 増加(LTV重視) |
| 9位 | オリコ | Orico Card THE POINT | 約2.5兆円 | 安定 |
| 10位 | ビューカード | ビュー・スイカ | 約2.3兆円 | 増加(鉄道・交通) |
(※JCBは自社発行分とFC分を含む合算値。数値は各社IR資料および日本クレジット協会統計に基づき算出。単位:兆円)
3. 上位企業の徹底解説:なぜ支持されているのか?
【1位】楽天カード:3,000万人が選ぶ「最強の経済圏」
楽天カードは、日本のカード業界の歴史を塗り替えました。楽天市場、楽天証券、楽天銀行を紐づけた「楽天エコシステム(経済圏)」により、ポイント還元を最大化させる仕組みがユーザーを強力に惹きつけています。
- ターゲット: ポイント効率を最優先する現役世代、主婦層。
【2位】三菱UFJニコス:メガバンクの信頼と圧倒的基盤
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の傘下として、個人向けのみならず「加盟店開放ビジネス(DCやMUFGブランドを他社に提供する仕組み)」で圧倒的なシェアを誇ります。
- ターゲット: 信頼性を重視する層、法人カード。
【3位】三井住友カード:デジタル×Vポイントで猛追
現在、最も勢いがあるのが三井住友カードです。三井住友銀行との統合サービス「Olive」がヒットし、VポイントとTポイントの統合により、国内最大級のポイントネットワークを構築しました。
- ターゲット: 20代〜30代のデジタルネイティブ層、SBI証券利用者。
【4位〜5位】イオン・JCBの独自の立ち位置
- イオン: 主婦・ファミリー層の生活に完全に組み込まれており、スーパーでの買い物が武器。
- JCB: 日本唯一の国際ブランドとして、独自の加盟店網とディズニー等の特典で根強いファンを持つ。
4. クレジットカードの「系統」を知ると選び方がわかる
ランキング上位でも、その「性質」によってメリットが異なります。
| 系統 | 代表的な会社 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 銀行系 | 三井住友、三菱UFJ | ステータス・信頼・セキュリティが高い | ポイント還元率は標準的 |
| 流通系 | イオン、エポス、セゾン | 特定の店舗で圧倒的に得をする | その店舗を使わないと恩恵が薄い |
| IT・ネット系 | 楽天、PayPay | ポイント還元率が高く、アプリが使いやすい | カスタマーサポートが電話のみ等、簡素な場合も |
| 交通・石油系 | ビュー、ENEOS | 定期券購入や給油など、移動コストに強い | 利用シーンが限定的 |
5. 【目的別】2025年に選ぶべき最強カード3選
ランキングのシェアを踏まえ、rokuyanBLOG運営者が「今作るならこれ」という3枚を厳選しました。
- 総合力No.1:楽天カード
- 理由:取扱高1位の安心感。どこでも1%還元は、迷ったらこれという選択肢です。
- 将来性No.1:三井住友カード(NL)
- 理由:コンビニ・飲食店での最大7%還元*など、若年層の行動範囲に特化した特典が魅力。(*対象のスマホ決済利用時)
- 利便性No.1:エポスカード
- 理由:丸井での特典に加え、ゴールドカードへのインビテーション(招待)が届きやすく、年会費無料で保有できるチャンスが多い。
6. よくある質問(FAQ)
Q. シェアが高い(ランキング上位)会社を選ぶメリットは? A. 利用者が多いほど「不正利用検知システム」の精度が高くなり、アプリの使い勝手も改善されやすい傾向にあります。また、多くの店舗と提携しているため、キャンペーンの機会も増えます。
Q. 今後、ランキングが大きく変動する可能性はありますか? A. 三井住友カード(Vポイント)と楽天カードの2強争いが激化しています。また、PayPayカードなどのスマホ決済発のカードが急浮上しており、数年以内にTOP5に食い込む可能性があります。
まとめ:データが示す「選ぶべき1枚」
今回のランキングからわかる通り、現在の日本のカード業界は**「ポイント経済圏」と「デジタル体験の向上」**に注力している企業が上位を独占しています。
ご自身の生活圏(楽天をよく使うのか、コンビニが多いのか、特定のスーパーに行くのか)を振り返り、シェア上位の安心感と、ご自身のポイント効率が最大化する1枚を見つけてください。
出典・参考資料:
- 経済産業省「2023年キャッシュレス決済比率」
- 各社IR資料(2023年度通期・2024年度中間決算)
- 一般社団法人 日本クレジット協会 統計
